投稿者:garageland
振り返る意味での集大成から初心を思い起こす。
個人的なことで申し訳ございませんが、今年の8月で40歳になります。
ガレージランドを立ち上げたのが30歳でしたので、今年で9年目、来年で10年目となります。
そりゃあ振り返れば色々なことがあるのは当然なわけで、それを言い出したらキリがないのでやりませんが、一つだけお話しさせていただきたく。
30歳の創業時に、初めて自分で輸入したエアストリームは弊社の事務所用でした。
牽引する知識も薄く、当時メインで乗っていたシボレーアストロ(今は奄美大島)で31フィートのエアストリームを本牧埠頭から牽引し、レインボーブリッジ上で風や大型トラックに煽られビビりながら運転していたのを覚えています。
輸入して持ってきたは良いものの、今度は内装です。
どこまで、また、どうやって解体すれば良いかも分からず、使えるものは使えるんじゃない?なんて甘い考えでおりましたが、バラせば出てくる、アメリカ人の長年の蓄積された生活ゴミや、ホコリ、小銭、そして大量のネズミのフンに、初っ端から心を折られそうになったものです。特に私は臭いがきつかったのを覚えております。(未だに苦手ですが)。
それでもなんとか、今では考えられないくらい時間をかけて解体を終え、床や壁の直しをある程度終えた時にようやく、スタートラインに立ったような気がしました。
そこからのレイアウト決めや机やソファ、棚づくりなどは無知の素人DIYでしたが楽しいものでした。
当時、事務所として作った内装がこちら。
この経験が弊社が在庫車として販売している「軽仕上げ」のベースとなっております。
私としては、解体からベースとなる状態までの辛い作業は、これからヴィンテージトレーラーをご購入し何かをされようとしている方にとって、余計なマイナス面だと考えます。
ですので、そこまでのベースはこちらで整えますので、楽しい部分からお客様にはスタートしてもらいたいなと。
そんな思いでこれまでやってきており、今後もやっていくわけですが、軽仕上げはあくまでベースですので、お客様のご要望で様々な内外装を施工してきました。
流石に、お客様オーダーの車両は素人の私がやるわけにはいきませんので、私はあくまで指示役で、作業は職人さんにお願いしておりますが、久しぶりに一から自分で仕上げをしている一台があります。
1955年 スパルタン ロイヤルマンション ダブルエンダー 35フィートです。
3年近く前に仕入れているのですが、ストックリストに載せずに仕上げの機会を狙っておりました。
外装は非常に状態が良く、内装も解体せずとも使える状態かどうかギリギリだったのですが、ここは自分が最初に仕上げたエアストリームから、どこまで成長できたかを判断すべく、一からやることといたしました。
↑は、解体し、内側からコーキングを行い、断熱を入れ、胴縁を打ったところです。
そして現在はまだまだ途中ですがこんな感じ↓です。
まだ途中ですが、
最近よくインスタグラムのストーリーでその車両の仕上げを載せているのでよろしければご覧ください。
ガレージランド インスタグラム
それでは。
応接トレーラー。
弊社ではオープン時から、お客様をご案内するデモトレーラーとでも言いますか、応接トレーラーを用意しております。
カフェを営業している際は、それが飲食スペースにもなっていたわけですが、カフェを営業していない現在は、客間として使用しております。
先月までは、売れていた1946年のスパルタンマナーを2年ほど客間として使用しておりましたが、お客様の造成の準備ができたので、納車させていただきました。
その関係で、次のトレーラーを準備しなければならなかったのですが、ちょうど同じサイズの1947年スパルタン マナーが在庫で仕上がってきていたので、それを使用することにしました。
なかなか良い感じにまとまっております。
また、スペース的にもう一台はまりそうだったので、これも在庫車の1947年ウエストウッド タホもレイアウトしました。
2台とも1947年と弊社が取り扱っている年代でもかなり古いモデルとなります。
エアストリームももちろん良いのですが、スパルタンやボールズエアロ、ウエストウッドやシャスタなど様々なメーカーのアメリカンヴィンテージトレーラーがございますので、
ぜひ、実際にご覧になりにいらしてください。
なお、ご来店の際は事前にご連絡をいただきますようお願いいたします。
それでは。
それはコロナ禍初期の話だったはず。。。
弊社のストックリストをご覧の方なら見たことがあるかもしれませんが、2年ほど前から1台だけずっと画像がないエアストリームがあります。
1953年 エアストリーム フライングクラウド(オハイオ工場生産)なのですが、仕入れたのはコロナ禍になった当初で世界中が騒いでいた頃でした。
当時は、今のように為替はまだ1ドル115円程度で、円安や物価高などの今現在の問題とは異なり、船が港に入れない、アメリカもロックダウンでなかなか仕入れにも動けないという状態でした。
私も仕入れが滞るのはまずいなと慌てており、現地のシッパーさんと連絡をとりながらとにかく買えるものを数台当たってもらっておりました。
そんな折、シッパーさんがいるロスからは少々離れたコロラド州に複数台のエアストリームを所有している方から売りたいと話がありました。
2台積みのキャリアカーで一括で運べるということだったのと、結構安かったので、大した確認もせずに2台の購入の話を進めました。
車両の状態は画像や、言葉づてで聞いていたはずなんですがね。
ロスのヤードに着いて送られてきた現車の画像を確認したら、あらびっくり、左前方側面がフレームからぶつかって歪んでるんですね。
輸入はしたものの、これは大工事決定ということで、ずっと後回しにしておりました。
そして、ようやく時間やスペース的に作業できそうになったので、フレームとボディーを分離させフレームオフいたしました。
↓これが外したフレームです。
見事に左前方のぶつかった部分から衝撃が伝わるように後ろの方まで歪んでおります。
ラダーフレームって単純ですが、よくできてるんだなと感心してしまいました。
バラすまでは左前方だけのフレーム修正で大丈夫かなと思っておりましたがとんでもないですね。
多分フレームを作った方が早そうなので、どうにかしたいと思います。
ボディーも左前方側面がぶつかっちゃってるので、お直しが必要なのですが、それ以外は良い状態なので、なんとか復活させたいですね。
長丁場になりそうですが、時間をみてコツコツとやっていきたいと思います。
それでは。
1947年 スパルタン マナーの仕上げ進捗。
絶賛仕上げ中の1947年 スパルタン マナーですがだいぶ後半戦に差し掛かってきました。
サブフロアが傷んでいたので、全てバラし、サブフロアからの施工。
サブフロアをバラすと出てくるラダーフレームのサビや傷みはほとんどなかったので、そのまま錆を落とし、錆止め処理を施工。
板バネやドラムブレーキなどももちろん、しっかりと錆止め。
タイヤホイールは新品をインストールしております。
ちなみに、ちょっと試しで、スパルタンのタイヤホイールはボディーに対して内側に入りすぎている印象だったので、ワイトレをつけてみました。
それでも中に入りすぎている感はありますが、走行時の安定性の向上になっていれば良いなと思います。
ご購入後の納車の際に実感させてください。
次に内装ですが、床はサブフロア施工後、杉の無垢材をヘリンボーン柄に張り合わせました。
内壁も全て解体し、内側からのコーキングを行い、断熱材を隙間なく敷き詰めております。
断熱材を施工後、内壁を合板で施工いたしました。
曲げベニヤを上手に使い、カーブも綺麗に施工しております。
目透かしの張り合わせなので、高級感ある仕上がりになっております。
これから内壁を艶アリのニスで施工予定でアメリカンヴィンテージ感たっぷりに仕上げる予定です。
外装も全面を磨いておりますので、綺麗な状態で納車いたします。
それでは。